モンテッソーリ教育を受けた方からお話を聞く機会があり、モンテッソーリ教育の良さを再認識。
今日は、少しモンテッソーリ教育の魅力について書きたいと思います。
世界で一番普及している幼児教育のメソッド
モンテッソーリ教育は、20世紀の初めに、イタリア人の医師、マリア・モンテッソーリによって生まれた教育メソッドです。
第2次世界大戦後にぐんぐん広がり、欧米の先進国を中心に、世界の幼児教育で4%が採用。
幼児教育で最も普及しているメソッドです。
4%って小さいと思われるかもしれませんが、国や文化によって教育の考え方が異なり、さまざまなメソッドがある中で、この4%というのは素晴らしいことだと思います。
英国のウィリアム王子、ヘンリー王子やグーグル、マイクロソフト、アマゾンの創始者、オバマ大統領といった有名な方がモンテッソーリ教育で育っています。
幼児の集中力を引き出すモンテッソーリ教育
ローマのスラム街の保育施設を任せられたマリア・モンテッソーリは、素晴らしい発見をしました。幼児が自分で自由に選択したものを使って活動をしていると、何度も何度も活動を繰り返します。周囲がまったく気にならないくらいに没頭し、正確に活動が繰り返されます。
そして、自分でやめて集中から覚めると、本当に満足そうな深く優しい笑顔。
条件が整えば、この現象はどの子供にも訪れるのです。
こういった経験を重ねる中で、人格という内面性を成長させながら落ち着いていく幼児を見て、モンテッソーリは深く感動しました。
そして、「子どもの知識や情緒、社会性、秩序・安定感は、子どもが集中することから生まれる」というひとつの法則を発見したのです。
この法則に基づき、子どもの集中を可能にする教具と集中を促す環境について研究を重ね、モンテッソーリ教育の考案にいたったのです。
幼児の知性を育むモンテッソーリ教具
「子どもの活動を、奥深くから動かしているのは、知性の自発的な働きだ」とモンテッソーリは考えます。
そして、子どもを動かす知性について次の2つの性質があると言います。
①自然にしておくと、自分で働き出す「自発性」があること
②分けたり、比べたり、合わせたり、集めたりする「区別する働き」があること
小さい子供が夢中になって遊んでいる時に、モノを並べたり、区別して分けたりしますね。
子どもの活動が、知性の「区別する働き」に動かされているのです。
また、どんなことをどんなタイミング・時期で学ぶ必要があるのか、子どもの中に備わっているので、大人が先導し、何かを教える必要はありません。
成長の時期に応じて現れる、秩序感、五感を刺激するもの、小さなもの、体の正しい動かし方、言語などに対する興味を適切に援助することが大切です。
そういった興味に応えて、子どもが集中を持続しながら、繰り返し活動することのできる教材をモンテッソーリは開発しました。
教材を考案して子どもに使わせながら、子どもが集中できる教材を練り上げ、今ある教具にまとめられました。
バンビーニクレアーレでも、色、形、大きさ、長さ、文字、数字形などの基本的な性質を順序立てて整理したモンテッソーリ教具を揃えていますが、子どもたちは自分で選んだ教具を何度も使って、集中して活動をしています。
モンテッソーリ教育の効果
モンテッソーリ教育を取り入れた幼稚園や子どもの家が京都にもあります。
私の子ども二人もその中の幼稚園に通いました。
現在、大学に通っているのですが、部活動や高校・大学の進学は自分で決めました。
勉強も自分で必要だと思った時に集中して行い、予備校に行きたい、留学したいといったことは、自分から言い出しました。
親から「こうしなさい」と言われるのが嫌いなだけかもしれませんが、まずまず自立できて、社会人になっても自分でやっていってくれるのではないかと思います。
あるお父様からお話をうかがったのですが、「仕事に活用できている自分の能力は、モンテッソーリ教育を学んだ幼稚園時代で育てられました」とのことでした。
また、モンテッソーリ教育の幼稚園に通っていた大学生は、「本質をきちんととらえたわかりやすい教具で学んだことが、学力の基礎のひとつになっている」とのことでした。
お二人とも、幼稚園時代に学んだことを記憶されていてビックリです。
バンビーニクレアーレでは、週に1度のモンテッソーリ活動ですが、半年、1年・・と活動を続けられるとお子様がぐんぐんと成長され、変わってくる様子に驚かされます。
お母様からも、教室だけでなく、ご家庭での嬉しい変化の様子についてお聞かせいただき、うれしい励みをいただいています。
モンテッソーリ教育の魅力や可能性について少しでも感じ取っていただけましたら心からうれしく思います。
自発的に活動する環境を整えて支援することで、子どもが持つ知性を十分に活動させることが幼児教育の本当に大切なところです。
大人がすべきことは、教えるのではありません。
環境を整えて支援することです。
これをもう一度心に刻んで、お子様の成長を見守っていきたいと思います。
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