幼児後期(3歳~6歳)は、幼児前期(0歳~3歳)に蓄積した膨大な印象や情報を意識的に理解し、深める時期です。お子様の大きな成長の2回目のチャンス。成長の特性をふまえた環境設定がポイントになります。
2回のチャンス
お子様は0~6歳の幼児期でグングン成長し、人生の基礎を形成。
幼児前期(0~3歳)と幼児後期(3~6歳)で成長の特徴は大きく異なります。
それぞれの時期の特徴を踏まえた環境を設定することで豊かな成長が育まれます。
もしも幼児前期でお子様の成長の様子に不安があったとしてもご安心ください。
幼児後期に適切な環境設定をすることで、お子様はグンと成長されます。
お子様の成長に、2回チャンスがあるのです。
幼児後期(3歳~6歳)の成長の特徴
- 脳のソフトウェアがつくられる時期です。
- 環境の刺激や情報により発達してきた各部分が組織・統合化されます。
- 手の洗練した動きや感覚器官の発達が成長を促します。
幼児前期(0~3歳)では、無意識の中、「吸収精神」と「運動」により環境から印象や情報スポンジが水を吸い込むように吸収します。
幼児後期(3~6歳)では意識が発達。
蓄積された環境の印象や情報は、意識的に理解されていきます。
特に手の動きを通して、理解を深めます。
この時期にも吸収精神はありますが、幼児前期(0~3歳)とは異なります。
意識しながら、手を使って吸収するのです。
手を使うことで経験を豊かなものにすると同時に、自分を発達させていきます。
手を使うということが本当に大切な時期です。
また、環境から情報を取り入れて知識にしていく中で、その環境と知力との接点となる感覚器官が敏感になります。
五感に訴えるものと積極的に関わりながら、精神が発達していきます。
幼児期後期(3歳~6歳)に育みたい力
幼稚園での生活を終えると、いよいよ小学校に入学ですね。
- 遊びながら学ぶ
- みんなと楽しく活動する
という幼稚園の集団を中心とした活動から
- 机に45分間向かって、授業を受ける
- 鉛筆を使ってノートをとったり、宿題をする
など、
個人で取り組む活動が中心となり、がらりと環境が変化します。
また、21世紀に必要な能力の検討をもとに、学習指導要領が大きく見直されました。
- 自分で知識や技能を学ぶ
- 学んだ知識や技能を活用して、課題を解決する
- まわりと協調しながら、自発的に活動に取り組む
といった高度な能力が、小学校から望まれるようになったのです。
これらの能力の基礎を育むために、幼稚園児クラスでは様々な活動に取り組んでいます。
モンテッソーリ活動では、実際に手先を緻密に動かし、比べたり合わせたり、順序付けたり、知性を磨く活動を行いながら、数や言語、書く活動を行います。
リトミックでは、集中して聴く力を高め、視覚聴覚から入った情報を身体で自発的に表現する活動を行います。
個別活動を中心にグループ活動も行い、これから必要な資質・能力を総合的に育みたいと思います。
お子様自身が、積極的に自分の意思で行動でき、自信や意欲を持って、まわりと協調しながら生活や学ぶことを楽しむ力を、この幼児期にご一緒に育てていきたいと思います。