大好きなカブトムシで生き物の観察活動

幼稚園児がモンテッソーリの活動で、カブトムシの観察活動をしています。
カブトムシの観察活動をする幼稚園児

子どもたちは生き物が大好きです。昨年は、買った野菜にたまたま付いていたかたつむりに食べ物を与えているとぐんぐん大きくなったので、かごに入れて教室で飼育。

子どもたちは本当によく観察しました。

残念ながらかたつむりは死んでしまい、生き物がいない状態が続きました。

子どもたちが興味を持ち、安全で飼育のしやすい生き物が欲しいと思っていたところ、たくさんのカブトムシが手に入りました。

教室でカブトムシの観察活動を始めたところ、子どもたちは大喜びです。

 

カブトムシを確保

生き物の観察活動を行うために、京都の産安部でカブトムシをクワガタムシを確保しました。
京都の山間部で確保したカブトムシとクワガタムシ

山口県下関市で大学に通っている息子が夏1週間ほど帰省しました。

小さい頃はカブトムシが好きでよく飼っていたことを思い出しました。

「教室で子どもたちに見せたいので、カブトムシがほしいのだけれど。」

とお願いしたところ、高校時代の友人とカブトムシ捕りにトライしてくれました。

 

夜、車でカブトムシのいそうな京都の山間を探索。

なかなかいないようですが、あきらめずにトライすること3回です。

ついにカブトムシを確保してきました。

カブトムシのオス1匹、メス5匹に、小クワガタ2匹とその数にビックリ。

 

早速、息子が小さい頃使っていた飼育ケースに入れ、とりあえずスイカの皮をいれると、食べています。

なんとかなりそうだとほっとしました。

 

息子や知人に聞いて、本格的な飼育の準備です。

  • 昼間にもぐって寝るための場所用の木を細かく砕いたマット
  • ひっくり返った時に、捕まって起きることができるための木の枝
  • エサのカップゼリーとエサ入れ。

を買って、飼育ケースにセット。

教室でカブトムシの観察活動ができます。

 

観察しながらいっぱいお話

フィオーレコースと幼稚園児クラスでカブトムシの観察活動を行うことにしました。

 

フィオーレコースで観察活動

フィオーレコースに通う2歳児がカブトムシも観察活動を夢中でしています。
カブトムシを夢中で観察する2歳児

昼間はほとんどのカブトムシやクワガタはマットの中にもぐっています。

時々、出てきます。

もぐっているところがケース壁面の近くの場合、黒い身体が確認できます。

 

お友だちと会話がはずみます。

「カブトムシ、どうしていないの?」

「土の中に黒いモノがいるでしょ。あれがカブトムシ。

昼は土の中にもぐって寝ていて、夜になると出てきて活動するのよ。」

「土の中だと息ができないね。」

いきなり、鋭い質問が出ました。

「土には隙間があるから、そこから空気が入ってくると思う。」

と、苦しまぎれに答えました。

「何を食べるの?」

「普段は、木から出る樹液を食べるようだけど、ケースでは、カップに入ったゼリーを食べるよ。」。

「何でゼリーを食べるの?」

これもしっかりした質問です。

「カブトムシはスイカとか甘い物が好きなの。

このゼリーも甘くしてあるので食べるんだよ。」

と、答えてみました。

「どうやって食べるの?」

またまた鋭い質問です。

「なめて食べるみたいね。」

「家でカブトムシを買っていたけど死んじゃった。

それで、近くの公園に埋めたんだ。」

「カブトムシが好きなんだね。」

「うん。」

 

用意した本の絵で、

カブトムシのオスとメスの違い

カブトムシとクワガタの違い

を説明すると、一生懸命、本をめくって、いろいろなカブトムシの絵を見ながら

「これ同じ、これも同じ。」

と、特徴をしっかり理解しました。

 

嬉しいことに、カブトムシにいっぱい興味を持ってくれました。

また、集まってきたお友だちとカブトムシについていろいろなお話ができました。

子どもたちは、生き物が本当に大好きなのですね。

素直な鋭い質問が出るので、事前に勉強しておく必要があることもわかりました。

 

幼稚園児クラスで観察活動

幼稚園児が生き物の観察活動で一生懸命にカブトムシを観察しています。
幼稚園児がカブトムシをじっくり観察

カブトムシがいないのを年長の男の子が不思議がります。

「カブトムシはどこにいるの?」

「昼間は土の中にもぐってねているの。」

「ふーん」

いきなり、飼育ケースを両手で持ってゆすり始めました。

ビックリしたカブトムシがごそごそ出てきます。

その手があるのですね。

さすが男子、手荒いですが、見事にカブトムシを起こしました。

 

年中の女の子です。

飼育ケースを見ながら、本をじっくり見ています。

「これは何?」

と、カブトムシの部位を指さして聞いています。

「足だよ。」

「これは何?」

「触覚だよ。」

 

観察活動のお仕事として、カブトムシの部位の名称をひらがなで確認できるシートを作成しました。
部位の名称を確認する観察活動のお仕事

さすがに幼稚園児はしっかりと細かいところに目が行きますね。

かたつむりのときと同じように、身体の部位を確認するお仕事を用意することにしました。

 

触覚、羽根、足、目といったカブトムシの部位をひらがなで書いたお手本

ひらがなの部分をワクで書き込むことができる作業シート

ひらがなのスタンプ

お手本を見ながら、作業シートに部位の名称をスタンプで押していきます。

  • 興味をもったものを掘り下げて詳しく知っていくという活動を行う
  • その活動を楽しく感じる

体験をする中で、生物や物理といった科学への興味や関心を広げる機会のひとつになればと思います。

 

ずいぶん涼しくなってきました。

カブトムシは冬を越せないそうです。

  • いのちには限りがあるということ。

お仕事のためにカブトムシを飼育してるのですが、生きとし生きるものに対する敬意と慈しむ気持ちを大切にしなければと強く感じました。

 

子どもたちが生き物に夢中になるのは、

  • 私たち大人よりもそういった大切な気持ちや生き物に対する共感を強く感じている

ということなのかもしれませんね。

 

こどもたちが持つピュアでストレートな目線は、本当に素晴らしいです。