研修でリトミックの魅力をたっぷり学びました!

幼児教室の幼稚園児クラスの2020年初めてのレッスンで、リトミックに楽しく取り組みました
今年も楽しくリトミック(幼稚園児クラス)

12月26日に東京都国立市で開催された石丸由理先生の研修会に参加してきました。

 

石丸先生は、国立音楽大学でリトミック専攻をされ、ロンドン・ダルクローズ音楽研究所で学び、国際ライセンスを取得。リトミック教室を主宰されるとともに幼児向けテレビ番組や出版など、リトミックの第一人者として活躍されています。

リトミックに対する深いお考えや卓越した指導技術、そして子どもに対する深い愛情に触れる大切な機会として、毎年講習会に夫とともに参加させていただいています。

 

今回は、特別に石丸先生が指導されている保育園の1歳児から5歳児までのリトミックの様子の見学もさせていただきました。

子供たちの聞く力や集中力、協調性が素晴らしく、リトミックの広い可能性を心から感じた研修会でした。

 

石丸先生の指導のもとリトミックに本格的に取り組む保育園

参加したリトミックの研修でご指導いただいた石丸先生は、リトミックの第一人者で、リトミックに関する本をたくさん書かれています。
リトミックの第一人者石丸先生の著書

石丸先生のご近所の保育園では、月に1度、石丸先生に指導いただきなら、リトミックを活動の柱として全クラスで本格的に取り組まれています。

クリスマス会では、0歳児から5歳児まで学年ごとにリトミックの成果をパフォーマンスとして発表。

今回の研修ではその発表をもう一度見せてくれました。

  • きちんとひとりでイスにすわり、音楽にあわせて体を動かす0歳児。
  • 1歳児は、子どもたちの大好きな歌からつくったオリジナルストーリー。
  • 2組にわかれて動物を演じながらリトミックを楽しむ2歳児
  • 3歳児は、探検にでかけるねこたちのお話をリトミックで楽しく表現。
  • 村人と鬼にわかれて、いろいろな打楽器を使いながら楽しいお話を表現する4歳児。
  • 5歳児はトーンチャイムで、きよしこの夜などクリスマスにちなんだ曲の合奏、メロディー、ハーモニーがしっかり聞こえて見事です。

全員が主役、ものおじすることなく、ひとりひとりが主体的に動きます。

各学年が発表するときは、ほかの学年の子供たちは座ってみていますが、お話をしたり寝ころんだりすることなく、きちんと見ています。

0歳から5歳の100人の子供たちが、お互いに発表したり鑑賞し合う姿に圧倒されました。

集中力、聞く力が素晴らしいです。

 

思わず保育士の先生に、

「他のときでも、いつもこのように集中したり、聞いたりしているのですか?」

と尋ねると、

「そうですね。こういった感じでしています。」

とのこと。

石丸先生は、

「これだけ聞いたり集中できるって、なかなかできることじゃないの。」

「でもね、みんなできてしまうから、この保育園では当たり前のことになっているのよ。」

  • リトミックの魅力
  • 0歳児から一貫してリトミックに取り組んでいる積み重ね

このふたつが子供たちに素晴らしい影響を与えているのですね。

 

最後に、3歳児、4歳児、5歳児のお友だちと保育士の先生方、それに今回の研修を受講しているリトミックの先生方で、石丸先生のピアノに導かれてリトミックをしました。

フレンドリーな子供たちは、自然に私たちを仲間に入れてくれます。

2人組、3人組‥いろいろなお友だちと組んで活動します。

5歳児のお兄さん、お姉さんが、小さいお友だちにやり方を教えます。

 

協調性や温かいコミュニケーションが満ちあふれています。

音楽を心から楽しんで動きで表現しています。

集中力、聞く力、協調性、コミュニケーション力、表現力。

リトミックの大きな力、可能性を再認識しました。

何よりも、子どもたちから可能性をぐんぐん引き出す石丸先生の見事なレッスンに感動しました。

 

石丸先生が語るリトミックの魅力

リトミックでは、音が360度空間手的に広がることを踏まえて、拍子の長さを体積としてとらえます
拍子の長さを空間的に表現するリトミック

午後からは、石丸先生によるリトミックの研修です。

レッスンに盛り込むことができる具体的な内容について、実際に動きながら理解していきます。

ピアノが止まることなく、いろいろな動きにトライする中で、あっというまに2時間が過ぎました。

その中で、石丸先生がリトミックのエッセンスについて語られます。

 

大切な第6の感覚「筋力」

ダルクローズが始めたリトミックは、音楽を学ぶ人たちのためのものだったの。

表現力や音楽性を豊かにするために、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の5感に加えて、「筋力」という第6感が大切で、この感覚を鍛えるためのレッスンとして考案されました。

 

実は、第6感の「筋力」は、幼児が日常生活を行う上でとても大切な力。

幼児はみんな音楽が大好き。

大好きな音楽に合わせて「筋力」を発達させることができるので、幼児教育に取り入れられるようになったのね。

 

空間的な広がりで拍子を表現

もうひとつのリトミックのポイントは、「拍を空間的に捉える」こと。

八分音符から四分音符、四分音符から二分音符は、楽譜上で長さが2倍ずつ。

実際は音はどう広がっている?

360度の方向、直線ではなくて空間でしょ、

だから、拍を空間的に捉えると、八分音符から四分音符、四分音符から二分音符は、体積として8倍になる。

この広がりを体感し、表現しようとするところもリトミックの大きな特徴になります。

 

 

リトミックのポイントを端的に示していただいて、頭の中が本当にスッキリしました。

リトミックの効果は、

  • 「筋力」の発達を促すことで、日常生活がきちんとできるようになる
  • 協調性やコミュニケーション力が育まれる
  • 自発性や表現力の発達も促される

子供たちは音楽が大好きです。

リトミックに楽しくかかわる中で、こうした力が自然に発達するのがリトミックの大きな魅力だということをあらためて学びました。

 

毎年通う中で、石丸先生の考えが自分の中に蓄えられていき、リトミックの理解も深まっていきます。

大人も子供と変わりません。

継続することの大切さを実感した研修でした。

 

さっそく教室のレッスンで実践

幼児教室の幼稚園児クラスのリトミックでボールのつき方について、年長児が年中・年少児にアドバイスをしています。
年長児が年中・年少児にボールのつき方をアドバイス

2020年、最初の幼稚園児クラスです。

研修で学んだことを早速取り入れて、レッスンを行いました。

  • 切れ目のないピアノといろいろなバリエーションの動きで連続して長く活動
  • 2人組での活動で組の入れ替えをたくさん行う
  • 年長児が年中・年少児を指導するシーンを設ける

こういった内容を30分のリトミックに盛り込んで、変化をつけました。

いつもと違った内容にも迷わずにぐんぐんついてきます。

ピアノに合わせて楽しそうに体が動きます。

年長児ひとりひとりが、年中・年少児に言葉で説明したり、やってみせたりと、熱心に、ボールのつき方を示します。

子どもたちが持っている能力、可能性に本当にびっくりしました。

 

リトミックで養われる聞く力や即座に判断する力、協調性。

これにモンテッソーリ教育でつちかわれる集中力や主体性、思考力が加わることで、お子様に必要な力を幅広く身に着けることができる

レッスンを一層工夫して、子どもたちの力をどんどん引き出していきたいと思います。

 

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