リトミックのレベルアップを目指して第一人者石丸先生の講習会に参加

リトミック第一人者、石丸由理先生が主催する国立市由利リトミック教室のリトミック講習会に参加しました。
国立市のユリリトミック教室

12月26日(水)に東京・国立市で、リトミックの第一人者、石丸由理先生が開催されたリトミックの講習会を夫と2人で受講。第一部は基本リズム、第二部では具体例を学びました。スピードあふれる石丸先生のお話を聞きながら、リトミックを15名の受講生で実践。とにかく4時間圧倒されっぱなしでしたが、昨年に続き2回目の受講で、リトミックに対する考え方や意義をしっかり受け止めることができました。

 

リトミックの意義

石丸先生から、音楽やリトミックの意義などについて次のような考えにしっかり触れることができました。

 

音楽の特徴は

  • 自由
  • インターナショナル
  • 人の心をうごかすことができる。

リトミックの目的は、子供の能力を伸ばすこと、シナプスをつなげてあげること。

そのために大切なことは、

  • いい思いをさせること
  • 気持ちよくさせること

リトミックを効果的に使うことで

  • 命令をすることなく、子どもにスイッチを入れる
  • 子どもの頭、身体、表現を盛り上げる

音楽の本質を理解し、子どもへの深く温かい眼差しを持つ石丸先生の言葉が、心に強く響きました。

 

そして、リトミックの具体的な効果を聞くことができました。

ある幼稚園の年長児に半年間ほどリトミックのレッスンをされたそうです。

その子どもたちが小学校に入って、先生がびっくり。

リトミックを習った子どもたちは、全員、しっかりイスに座って授業を聞くことができたのです。

そこで、リトミックが大いに注目され、幼稚園で継続的に開催するようになったとのことです。

 

リトミックでは、音楽に対する反応を高めることで注意力や予測する力が身につきます。

AIなど技術が高度化していくこれからの世の中で、「役に立つ」力は何か。

  • 人を察すること。

これだけは機械にはできません。

社会性の基本となる「人を察すること」をしっかり伸ばすことが大切ではないかとのことでした。

本当にそのとおりです。

モンテッソーリ教育の考え方に、リトミックが一致。

広い意味で、モンテッソーリ教育に欠かせない教育メソッドのひとつといえるのではないでしょうか。

 

レッスンのポイント

幼稚園児クラスのリトミックで、音楽に合わせて、一人ひとりが工夫して表現しています。
幼稚園児リトミック ひとりひとりが工夫して表現

先生のピアノに合わせて、受講生がリトミックのレッスンを受けます。

実践しながら、レッスンのポイントをご指導いただきました。

 

拍の感じ方

拍をタイム(時間)とスペース(空間)で感じることが大切です。

拍子に合わせて運動する際、ボールなどの空間が生まれるように意識します。

8分音符、4分音符、2分音符と時間が長くなるのに合わせて、直径が同じ比率で大きくなるボール(空間)を生み出すような動作を心がけます。

ジャンプや手拍子などは着地や手が合わさるなど音の出る時点が拍の節目。

拍の長さに合わせた空間を意識することで、拍の節目を予測してスムーズに表現することができるようになります。

また、身体全体での表現にもつながります。

 

ピアノの音は小さくシンプルに

「ピアノの音はできるだけ小さくしなさい。」

石丸先生はおっしゃいます。

その方が、子どもが集中して聞くからです。

体育館で数十名の生徒にピアノをするとき、聞こえる?と思うぐらいの音量でピアノをひいても、生徒はしっかり聞いて反応するとのことです。

また、ピアノの音をできるだけシンプルにすることで、メロディやリズムなどのテーマがよく伝わります。

和音を重ねすぎたり、右手と左手でいろいろな音を出すことはNGとのことです。

 

テーマを決めて音楽を深める

クラス(学年)別にレッスンプランを考えがちですが、個別に考えると浅くなりがち。

同じ流れで行うことで、内容が深まるとともに効率的にレッスンを組み立てることができると、石丸先生はおっしゃいます。

具体的には、

  • テーマを決め、そのテーマでできることを洗い出し、引き出しを増やす
  • クラスの様子や反応を見ながら、やることを選んで、レッスンを展開する
  • 音楽を深めるためのレッスンを意識し、根本的なところを蓄積していく

高いレベルでレッスンに臨む必要があります。

身が引き締まる思いです。

 

子どもの力を引き出す

子どもとの接し方についてもお話がありました。

答えを教えて理解させるのが効率的に思われますが、石丸先生は、あえて答えを求めないように注意しているそうです。

  • 考える
  • まわりを見る
  • 感じる

遠回りのように見えるけれど、こうした自分で答えを引き出すための行為が、役に立つ力を培うとのこと。

 

また、子どもに「できる/できない」のレッテルを貼らないように気を配っているとのこと。

「できる、できないは関係ありません。

 できるようにするのが先生の責任。

 子どもの局面のいいものを引き出していくのが先生の役割。」

きっぱりと石丸先生はおっしゃいます。

 

レベルアップの継続

石丸由理先生の絵本「リトミックだいすき!」には、リトミックの絵本がギュッとつまっています。
リトミックのエッセンス満載の絵本「リトミックだいすき!」 

昨年に引き続き、2回目の参加。

石丸先生のリトミックやレッスンに対する考え方の理解が深まりました。

  • 子どものよいところを引き出し、能力を高めること

そのためには

  • レッスン内容の引き出しを増やし、現場で臨機応変に展開していくこと
  • 自分の音楽を深め、蓄えを増やすこと

気を引き締めて、リトミックのレッスンに臨みたいと思います。

 

考え方や姿勢が深いだけではありません。

ピアノの技術やレッスンの組み立て方は「カミワザ」。

本当に素晴らしいです。

たくさんの刺激をうけたすばらしい講習会です。

また、今後も受講してレベルアップをはかりたいと思います。

 

石丸先生が

  • 「リトミックだいすき!(石丸由理編、ドレミ楽譜出版社)

という絵本を出されていてビックリしました。

リトミックのエッセンスがぎゅっとつまっていて、おすすめです!!

 

今日は大晦日。

皆様には大変お世話になり、無事1年を終えることができました。

心より御礼申し上げます

  • モンテッソーリの個別活動
  • リトミック
  • 教室運営

お子様の成長をしっかりと引き出せるように、一層のレベルアップをはかってまいりますので、来年もどうぞよろしくお願いいたします。