【0・1歳児クラス】できなくても教え込まずに辛抱強く待つこと

京都市の幼児教室 1歳児クラスのモンテッソーリ教育の活動で、黙ってしかたを提示すると、子どもは集中して見ています。
やり方を集中して見る1歳児

1歳児の親子で学ぶクラスで、モンテッソーリの個別活動中に質問がありました。

モンテッソーリ教育の考え方を理解するのにとても良い質問です。

お母さまにアドバイスさせていただき、ご納得いただきました。

 

親子で学ぶ「ステッラピッコロコース」は、こちらのお母さまのように活動を実践する中で具体的に学んでいくことができます。

 

お子様の成長だけでなく、保護者様も成長する機会をどうぞご活用ください。

 

モンテッソーリ教育・感覚教具 円柱さしの活動

京都市の幼児教室ではモンテッソーリ教育の活動で、感覚教具として円柱さしを用意しています
高さや太さの異なる円柱をぴったり穴にはめていく活動

モンテッソーリ教育では、幼児期の感覚の敏感期に対応して、感覚教具というものが用意されています。

感覚教具として一番最初に取り組むものに円柱さしがあります。

  • 円柱さしA:高さが順番に10段階になっている円柱
  • 円柱さしB:高さは同じで、太さが順番に10段階になっている円柱
  • 円柱さしC:高さと太さが共に異なり、高くて太いものから低くて細いものに順番に10段階になっている円柱
  • 円柱さしC‘:高さと太さが共に異なり、低くて太いものから高くて細いものに順番に10段階になっている円柱

円柱を取り出して、ぴったり合う穴を探してはめていく活動を行うことで、思考の基礎となる次の操作が身についていきます。

  • ペアリング    対にしていく操作
  • グレーディング  順序づける操作

初めての場合、円柱さしBをから取り組んでいただいています。

柱の太さと同じ穴を探せばよいので、ペアにする操作がわかりやすいためです。

 

1歳児がモンテッソーリの円柱さしにチャレンジ

京都市の幼児教室で1歳児がモンテッソーリ教育の感覚教具・円柱さしの活動に取り組んでいます。
円柱を取り出している1歳児

もうじき2歳を迎え、いろいろな活動ができるようになったお友だち。

棚にある円柱さしを見つけました。

「初めてなので円柱さしBをやってみてはどうですか」とアドバイス。

お母さまといっしょにじゅうたんを敷いて、棚から円柱さしBを運びます。

やり方を見せる前に、円柱10個全部を一気に出しました。

その中から円柱を選んでぴったりの穴を探します。

これかなと円柱と穴を合わせてもあいません。

「ぴったりじゃないね。どれかな」

とお母さま。

 

穴の数が10個と多いので大変です。

一つ一つの穴と円柱を確認している間に、いやになってしまいました。

「もうしない!」

そばでいっしょに見守っていた講師(私)に

「自分ができなかったらすぐやる気を失ってしまって」

と、お母さまは残念そうです。

「できるようにするにはどうしたらいいのですか」

 

モンテッソーリ教育のポイントは判断の基準をつかむことができるように援助

京都市幼児教室のモンテッソーリ教育の個別活動で1歳児のお母様が後ろから見守り、さりげなくサポートしています。
後ろで見守りながらさりげなくサポート

せっかく選んだ教具、お子様の能力を伸ばす絶好のチャンスを大切にしたいですね。

次のようなことを行いながら、じっくり見守るようにお話させていただきました。

 

してみせる

最初に、正しいやり方をしてみせてあげてください。

「してみせる」ことで、正しくできる印象が残ります。

やってみてできなかったらやめます。

わからせようと教えることはかえって嫌がられ、やる気を失わせる。

子どもが援助をもとめたら、もう一度してみせてあげてください。

 

興味がわくまで待つ

自分で選んでうまくできない経験をすると選ぶことが上手になります。

時間の感覚も身についてきて、やりとげるのに時間がどのくらい必要かも身に着くようになります。

とりあえずやることが大事です。

 

否定しない

「違う」

「できないね」

など、否定的な言葉に子どもはとても敏感。

やる気をなくしたり、自分はできないと思うようになってしまいます。

 

モンテッソーリ教育は子どもが主役

モンテッソーリの教具は、間違いが自分でわかるようにつくられています。

間違いを指摘して教え込まなくても、子どもが自分で気がついていきます。

 

大人が正解、不正解の判断をする必要はありません。

子どもが判断して行うように援助するだけ。

「これはぴったりだね」

「これはぴったりでないね」

と言うように、判断の基準を視覚、触覚などの感覚でつかむことができるように援助することが大切です。

 

また、子どもがどこまでの活動ができるかを大人が見極めて無理のないように活動を見守ることも大切です。

 

今回のお友だちの場合は、

 

大人としては、戻すところまでが一連の操作と認識しますが、発育途上の子どもにとっては

 

「円柱を摘まみだす」動作をしたことで、完結し「できた!」と活動を終えたのですね。

 

それでいいのです‼

 

成長が進んだら、「戻すところまでが楽しい!」に

「一緒が楽しくてしかたない!」と感じる時期を観察して待ちます!

 

芽が出る前の球根に水を与えるように、「興味が出るようにお手本をゆっくりと示す」ことを繰り返し、本人が、やりたいと興味を持って、最後までできるようになるその時を心待ちにしています♪

 

体験会開催中(詳細はこちら)